世界樹の迷宮X妄想マスタリー雑記 4周目 天球を抱える星術士

思い付きでつづる妄想マスタリーも4周目ですって奥様

2018-08-18から1日間の記事一覧

ある若い男の悲劇

時は遡ってタマモがレムリアから出た翌日のこと。 衛兵時代に残していた仕事を片付けたヘルベルトが、朝から浮足立って冒険者御用達の宿屋〈湖の貴婦人亭〉に駆け込むと、気づけば知らぬは彼ひとり、そこにタマモの姿はなかった。 「ヴィヴィアンさん、タマ…

帝とタマモ・3

タカトリの国では急遽、盛大な祭りが開かれていた。帝の国葬、そして次の帝の継承を兼ねた祭りだ。 祭りの宵の喧騒の中、タマモはカイエンやルイージャ達、さらに昨晩まで帝だった男と歩いていた。 「私が言うことでもないですが、本当によろしかったのです…

帝とタマモ・2

この男が帝なのか。 タマモは驚愕して目を見開きながら、目の前にいる男を眺めている。 「わざわざ顔を見に来てやったのに、相変わらず失礼な婆だ。ところで爺の方はまだ息災か?」 「おかげ様で桃花園で元気にやってるよ。それで今日は何をしに来たんだい?…

帝とタマモ・1

翌日の夜更け、タマモは城への道を重く引き摺る様な足取りで進んでいた。 早朝に月遊楼を訪ねてきた役人から連絡を受け、狐のシノビの禁が解けたのか、それとも今回限りの特例なのか、帝の待つ城へと出向くことになった。 (首と胴が繋がっていればいいけど……

狗の頭目シラチゴは語る。 先代は当時の主に頼まれて狗の禁呪「狗神」を使い、帝に呪いを掛けた。帝は病魔に侵され、蝕まれるように衰えながらも、先代の頭目も含めた敵対者を悉く処刑した。しかし死後もその呪いは消えることなく、帝は現在も病魔に侵され、…

帰郷・4

その晩、タマモは花街の三姫に数えられる月遊楼の最高芸妓の姐に顔を見せていた。 「ふーん、大変だったんだね」 「帝の命令じゃ逆らえないから仕方ないけど、早く終わらせたいよ」 タマモは芸妓の姐に肩を揉んでもらいながら愚痴をこぼす。花街の三姫に肩を…

帰郷・3

南海の小国タカトリに気球が流れ着いた。 気流に乗ってレムリア周辺海域を突破出来たものの、そこからはひたすら広大な海との戦いだった。島を見つけては海図と照らし合わせ、時に着水して魚を釣って食糧を確保しては上昇し、そんなことを繰り返しながらよう…

帰郷・2

レムリア上陸地点付近、旧ベースキャンプ跡地。 カイエンに頼まれたメリッサとロウラン、ルイージャが気球を組み立てている。どうやら帝国はメリッサ含む直属の将兵たちに気球を与えていたようだ。それもそのはずか、飛行都市マギニア自体が帝国の手の内には…

帰郷・1

この数週間、迷宮をひたすら潜り、地図を描いては脱出を繰り返していたタマモ達ナインテイルズは、最下層で樹海磁軸、地面から空へと向かう巨大な光の柱を守るように徘徊する大亀を倒した結果、新しい島を発見した。そして飛行都市マギニアとは別ルートでレ…