世界樹の迷宮X妄想マスタリー雑記 4周目 天球を抱える星術士

思い付きでつづる妄想マスタリーも4周目ですって奥様

2018-08-22から1日間の記事一覧

老剣士二人

タマモが珍獣とでも呼ぶべき男チェザーレを前にして頭を抱えていると、今度は威厳に満ちた老兵といった風貌の男が姿を現し、タマモに話し掛けてくる。 「待たせたな。貴様がナインテイルズの首領か」 半分正解だが、自分は首領ではない。現時点での権限に於…

タマモと策士

酒場での夕食を終えたタマモが宿屋へ向かうついでに食後の散歩に勤しんでいると、一人の衛兵が呼び止めてきた。 「タマモさん、明日から迷宮に向かう予定ですよね?」 「そうですけど」 衛兵は一瞬言いづらそうな表情を浮かべたが、すぐに顔色を元に戻して、…

策士と老人

マギニアの郊外に佇む屋敷では、盤面に向かって髭を蓄えた白髪の老武士が将棋の駒を指して王手を告げ、その対面では桃色に染まった髪の毛の一見異様な男がチェスの駒を動かしてそれを遮る。 「ねえ、爺さん、ひとついいかしら?」 「待ったか。待ったは一回…

皆伝

ティコの書斎からの帰り道、冒険者ギルド裏の空き地を通りがかった頃、タマモの目にナインテイルズの面々が互いにあれこれ教え合っている姿が飛び込んできた。 ルイージャがロウランに剣の投げ方を指南していたり、レイチェルとヘルベルトがメイスの打ち込み…

忍術

時には休暇も必要だ。一杯の酒を飲む時間の為に人は働き、働いた後の酒は格別に美味しい。そう語ったのは一体どこの誰だったか。 先日、命辛々迷宮から戻ったタマモは、この日ぐらいはゆっくり過ごそうと宿屋の一室で朝から贅沢に二度寝を楽しんでいた。 そ…

水葬

魔魚の発した咆哮の様な音に、タマモは一瞬かつて狗のシノビに一度だけ見せてもらった呪術を思い出した。あの時に感じた全身を覆うような不快感と、魔魚の音から感じる感覚に既視感を覚えたのだった。これは反鏡の呪いだ。 そう確信したのが遅かったのか、音…

水槽

(まるで水槽だ……) 水中迷宮「海嶺ノ水林」の探索を続けながら、タマモはそんな感想を抱いた。天然の物なのか人工物なのか、海中の中に築かれた迷宮は入り口以外から入ることも出来ない程に、否、それ以上に隙間なく周囲の海水すら入ってこない程に頑強な作…